当記事にはプロモーションが含まれています。

故人が祖母・明るい性格・ペットが好きだった場合の喪主挨拶の例文です。

喪主が葬儀のスピーチをしている画像
喪主挨拶の例文
故人:祖母 | 性格:明るい | 趣味:ペット

本日は皆様お忙しいところ、祖母○○の葬儀にご会葬くださり誠にありがとうございました。
私は孫の〇〇と申します。
親族を代表してご挨拶させていただきます。
おかげさまで、無事葬儀を執り行うことができました。
生前に賜りましたご厚誼に祖母に代わりまして、心より感謝申し上げます。

あんなに元気だった祖母が7月14日に急に倒れて、別れを言う間もなく逝ってしまいました。
生前は「私は他の婆ちゃん達みたいに寝たきりになって、あんたたちの世話になるのはまっぴらだよ。私はポックリと逝きたいね」と明るく口癖のように言っていましたので、本人にとっては本望なのでしょうが、残された家族としては未だに実感がなく混乱している感じです。
今日はお別れにお仲間の方々も来られていますが、祖母は猫の里親のNPO活動をしておりまして、高齢にもかかわらずスマートフォンを使いこなして、連絡があるとあちらこちらに手弁当で飛び回っていました。
子供の時などはなにをしているのかさっぱりわからなく、同級生から「おまえの婆ちゃん、また大きな網を持って走り回っていたぞ」とか「また猫を捕まえに行っているんだろ」とからかわれて、ついた仇名が「猫魔女の孫」でした。
それが本当に嫌で嫌で「やめて欲しい」と泣いて頼んだことがあります。
しかし祖母は「そんな奴らはほっときなさい」と笑ってとりあってくれません。
「猫と孫とどっちが大事なんだよ」と言うと「猫」と即答されました。

あまりのショックに号泣する私に祖母は「あんたは苦しいこと、辛いこと、痛いこと自分で言えて、そうやって泣いて訴えることができるじゃないか」と言いました。
不思議そうな顔をする私に「猫は言葉がしゃべれない。野良猫は病気を持っている子がたくさんいてね。喧嘩や、おまえたちガキ大将にいじめられてケガをしている子も多い。でもそれを助けてくれと言えないんだよ」と言いました。
「それはわかるけど、なんで網を持って走り回っているんだよ。猫を怖がらせているだけじゃないか」と反論すると「あんなすばしっこいの手で捕まえられないよ。それにへたに噛まれたりひっかかれてケガをしたら病気をうつされたり、バイキンが入って死ぬことになってしまう。おまえは私が死んでもいいのか?」そこまで言われたらこちらも何も言えなくなってしまいました。
「猫はほっておくと子供をたくさん産む、不幸な野良猫がどんどん増える。大人の猫は人が飼うことはできないから、子供が産まれないように病院に連れて行って元の所へ戻して、子猫は保護して猫を飼いたい人の家にもらわれていく。そうすると不幸な猫が少しでも減るだろう?ただ猫を追いかけ回しているだけじゃないんだよ」
その言葉をからかってきた同級生に伝えると、もう二度とからかわれることはなくなりまして、反対に野良猫を見かけると教えてくれるようになり、里親捜しの会を公園をする時は手伝ってくれるようになりました。

ご存知の通り去勢手術はお金がかかります。
飼い猫ならば保険がかからなくてもお金を出すこともいとわないでしょうが、野良猫でそれもたくさんになるととてつもないお金になります。
皆様からの寄付やバザーなどでも追いつけません。
祖母が凄いのは、近所の評判のいい〇〇先生の所に直談判に行って、野良猫と確実にわかる猫は無料のボランティア去勢をしてもらうことにしたのでした。私はその話を最初聞いた時は無理だと思ったのですが、本当に真摯に訴えたら他人の心も動かせるんだなと感動しました。
人の輪というのはこうやって広がっていくんだな、素晴らしいものなんだということも祖母から教えられました。
祖母の口癖は「本当は犬とか他の動物もしてあげたいんだけど、私の力だったら猫がせいいっぱいで申し訳ないと思うよ」でした。
普通だったらそこで止まってしまうのですが、祖母は他の動物もしているNPO団体とも連絡会みたいなものを作ってしまいました。
そして市内だけだと飽和状態になってしまうからと、私が高校生になった時に突然「あんたの入学祝いにパソコンを買ってあげる」と言いだし、今までの経験からこれはなにかあるなと思っていたら「インターネットを使って、里親捜しのホームページを作ってちょうだい」でした。「やっぱり」と思いましたが、喜んで手伝うことを決めて現在にいたっています。
おかげで日本中に仲間が増えたのはありがたいと思ってします。

さて、独り暮らしだった祖母の家には、誰にも引き取ってもらえなかった猫たちと、外猫たちがいます。
両親はその猫たちをどうするかと頭を抱えていましたが、運良く市が野良猫や野良犬たちを殺処分することをやめることを決定してくれまして、愛護センターができました。
そこに相談すると外猫たちを引き取ってくれることになりました。
内猫たちは亡くなるまで私が世話をすることになりましたので、ご安心ください。
祖母ほどの働きはできないかと思いますが、祖母の意志をついでまいりたいと思いますので、皆様ご指導ご鞭撻のほどよろしくお願いします。
簡単ではございますが、ご挨拶とさせていただきます。
本日は誠にありがとうございました。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です