葬儀の専門用語 / エンバーミングとは
エンバーミングの直訳
エンバーミング(えんばーみんぐ)とは、主に遺体の保存、防腐、殺菌、修復を目的に、専門技術者であるエンバーマーによって行われる特殊な処置のことです。
日本語では、「死体防腐処理」や「遺体衛生保全」などと訳されます。
エンバーミングのやり方
エンバーミングでは、まず遺体の外面に対して殺菌を行います。
その後遺体の一部を切開し、血液の排出および消化器官の残存物の除去をするとともに防腐剤の注入が行われます。
また必要に応じて、遺体の損傷・損壊部分の修復も施されます。
エンバーミングのメリット3つ
①腐敗、劣化しないこと
亡くなった直後から遺体の腐敗は始まり、進行していきます。
また、乾燥や重力などによる影響で外観も変化していきます。
これを防止、または進行を遅らせるために一般的にはドライアイスで冷却処置を行うのですが、完全に腐敗や劣化を止めることはできません。
これに対して、エンバーミングを行えば、常温であっても長期間に渡り腐敗や劣化させることなく遺体の保存が可能となります。
②衛生面での安全確保がされること
遺体は何かしらの感染源となるウイルスや病原菌を保有している可能性があります。
たとえ死亡診断書の死因として“ガン”と記載されていたとしても、他のウイルスや病原菌を保有していない保証はありません。
この点、エンバーミングでは体内外の殺菌も行われます。
最期のお別れで、故人のお顔に触れたりすることもエンバーミングを行うことで安心してできるようになります。
③生前に近いお姿でお別れができること
エンバーミングでは遺体修復も行われます。
たとえば、長い闘病生活でやせ細ってしまったお顔を、元気だった頃のようにふっくらとさせ、血色も再現するなどして生前に近いお姿に修復します。
また、事故でお顔の一部が欠損してしまった場合でも、特殊技術を用いて修復がなされます。
修復の完成度は遺体の状況などによりますが、生前同様のお姿に多くの遺族が喜ばれているようです。
エンバーミングの費用
エンバーミングの費用は20万円~25万円が目安です。
この他に、エンバーミング施設までの遺体搬送料など別途費用が必要な場合もありますので、依頼する葬儀社に確認が必要です。
エンバーミングについのてまとめ
エンバーミングは、故人のお身体を生前に近い姿のまま保存する特殊技術です。
特に逝去してから火葬まで長く日数が開いてしまう場合や、病気によって遺体の状態が思わしくない場合など、エンバーミングは効果を発揮することがあります。
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