葬儀の専門用語 / 賽の河原とは
賽の河原(さいのかわら)とは、親に先立って亡くなった子供が行くと言われている三途の川のほとりにある河原です。
賽の河原に来た子供が、親に対する供養のため河原の石を積み上げ供養塔を作ろうとしますが、鬼がやってきて、石を積み上げても、積み上げても壊していってしまいます。
そこに地蔵菩薩が子供を救いにやってくるという伝説があります。
この賽の河原については、もともと仏教の教えにあるものではなく、後世になって作られた話です。
この話は、親より子供が先に無くなることは逆縁(ぎゃくえん)と言い、非常に親不孝で罪深きことと言われていて、この罪深き子供たちに対する戒めという意味であるという考え方や、最後に地蔵菩薩が救いに来るということで、地蔵菩薩賛歌としての意味であるという考え方があります。
なお、青森県にある恐山、北海道奥尻郡奥尻町の賽の河原公園、新潟県佐渡市、鳥取県西伯郡大山町、長野県の御嶽山など、全国各地に賽の河原にちなんだスポットが点在しています。
使われることのある樒(しきみ)と混同されることがありますが、樒はシキミ科の常緑樹であり榊とは全くの別物です。