葬儀の専門用語 / 釘打ちとは
釘打ち(くぎうち) とは、葬儀において火葬場へと出棺する前に、棺の蓋へ釘を打ち込むことを言います。
これは「釘打ちの儀式」と呼ばれます。
この釘打ちの儀式では、葬儀社スタッフから手渡される石で、遺族親族が順番に柩に釘を打ち込んでいき、最後は葬儀社スタッフが金槌で釘を最後まで打ち込みます。
このとき使用される石は、三途の川のほとりにある石に見立てたものと言われています。
釘打ちを行う慣習が出来た理由は、主に次の3点が挙げられます。
- 死の穢れ、死者への恐れを封じ込めるため。
- 昔は墓地まで人力で棺を運んでいましたが、そのときに棺の蓋が外れないようにするため。
- 遺族親族に心理的な区切りをつけていただくため。
なお釘打ちは、仏教や神道の教えによって行われるものではなく習俗として行われているものです。
最近は、遺族親族の心理的負担などへの配慮や、宗教的に必ずしも行う必要がないことから、釘打ちの儀式は行わないことが一般化しつつあります。
最近は、釘打ちは行わないことが多くなっています。