葬儀の専門用語 / 棺掛けとは
棺掛け(かんかけ)とは仏式の葬儀において、お坊さんが着用する袈裟を、出家した僧侶に模して棺に掛けたのが始まりと言われていますが、現在は棺を装飾することが主目的として用いられています。
したがいまして、もともとは袈裟そのものを棺に掛けていましたが、現在は金襴の織物やレース製のものやシルクフラワーをあしらったものなど多種多様な棺掛けがあります。
棺自体も色々な装飾がされるようになっており、彫刻棺や布張り棺を使用する際には、あえて棺掛けをしない場合もあります。
また神道では白い棺掛けを、キリスト教ではベルベット生地に十字架が描かれた棺掛けを使用することがあり、いずれも装飾目的で用いられます。
棺掛けは、各宗派の教義で定められているものではなく慣習として定着したもので、現在は飾りとして使用されることが一般的です。