葬儀の専門用語 / 逆さ水とは
逆さ水(さかさみず)とは、通常の方法とは逆の流れで作るぬるま湯のことを言います。
一般的にぬるま湯を作るときには、湯に水を足していきますが、逆さ水の場合は水に湯を足すことでぬるま湯を作ります。
逆さ水は、主に湯灌(ゆかん)という故人の身体を洗い清める儀式を行うときに使われます。
この逆さ水は、「逆さごと」という風習のひとつです。
逆さごととは、普段あってはならない不幸ごとが発生したため、不幸ごとを繰り返さないために普段行う方法とは逆の方法、流れで物事を行う風習です。
また死者の世界は全てが逆さまになっているという考え方もあり、これに由来するとも言われています。
逆さ水のほか、屏風を上下逆さまに立てたり(逆さ屏風)、故人の旅支度を行う際には足元から行ったり、故人に着せる仏衣を左前合わせにしたりするなども逆さごとの風習です。
これら逆さごとの風習は、故人の死や葬儀が非日常的なことであると改めて認識させられる風習です。