葬儀の専門用語 / 開眼供養とは
開眼供養(かいげんくよう)とは、仏教において仏像、墓、位牌、仏画などに仏様をお迎えする儀式のことです。
開眼供養は、開眼法要、魂入れ、入魂式、性根入れ(しょうねいれ)、お精入れ(おしょういれ)などと呼ばれることもあります。
たとえばお墓を新たに購入して納骨を行う時には、墓石や墓誌に戒名を彫刻するとともに、お坊さんに開眼供養を行ってもらい、故人の魂(霊)を墓石にお迎えし、お参りできるようにします。
その後、新たにどなたかの遺骨を納めるときも、やはり同様にその故人の魂を墓石にお迎えするために開眼供養が行われます。
開眼供養は、もともと仏像を作るときは最後に眼を描き入れることで礼拝の対象となる仏像として成り立つことから、この眼を描き入れるという最終的な作業が重視されて後に儀式化し、位牌や墓などにも広がっていったものと言われています。
なお、基本的に開眼供養は仏像や墓などの完成を祝う意味も持っています。
仏壇に対して開眼供養は行うのではない
たまに「仏壇を購入したから開眼供養を行う」というような表現を見かけることがありますが、仏壇そのものに仏様をお迎えするわけではありません。
これは仏壇の中に納めた仏像や本尊へ仏様をお迎えするために開眼供養を行うのです。
ですから仏壇に開眼供養を行うという言い方は誤りです。
浄土真宗では開眼供養は行わない
浄土真宗では教義の違いから開眼供養は行わず、お墓については建碑式(けんぴしき)、仏壇については入仏法要といった儀式が行われます。
建碑式や入仏法要について、それぞれの呼び方は浄土真宗の各派や寺院によって異なることがあります。
開眼供養のお布施相場
開眼供養での御布施は、3万円~10万円が相場です。
購入費や施工費の1割程度と言われることもあります。
その他、必要に応じて御車代や御膳料は別途用意する必要があります。
同じ仏教であっても宗派や地域によって、やり方や用意する物も変わってきますので、実際に行うときには開眼供養をお願いする寺院にしっかりと確認をした方が良いでしょう。