葬儀の専門用語 / 回向とは
回向の本来の意味は現代の解釈とは異なる!
回向(えこう)の本来の意味は、「自分の行った善い行いを、他者に仏様や仏様の教えを通じて回し向けること」を言います。
現在の日本では、先祖や故人を供養する意味で使われることが多くなっています。
「菩提寺に一周忌の回向をお願いする」などという使われ方が一例です。
回向と善い行い(功徳)の関係
善い行いのことを功徳(くどく)と言います。
「功徳を積む」という言い方がされますが、善い行いは回りまわって、善いこととして自分自身に返ってくるものですが、これを自分に返ってくるのではなく、先祖や故人に手向けてくださいと願うことが供養になります。
宗派や寺院によりますが、法要などの最後にお坊さんが「願わくは、此の功徳をもって普く(あまねく)一切に及ぼし、我らと衆生と皆共に仏道を成ぜん」と唱えることがあります。
これは回向文と呼ばれる法華経の一節です。
これには回向の在り方が表されていますが、簡単に言えば自分や先祖や故人だけでなく、「全ての生ある者に対して善い行いを回し向けましょう」ということです。
本来の意味とは異なりますが、現在のところ一般的に回向は供養と似たような意味で使われています。
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